誰も求めないと決めた日

本当の自分探し

それでも、心は歩いていた

そんな“予感”を感じながらも、

僕の中には、もうひとつ

はっきりとした変化が起きていた。

それは——

周りの人の表情距離感

少しずつ変わってきたこと。

気づいたら、

笑顔で話してくれる人が増えていた。

前までは、

どこか僕の顔色をうかがってるように感じていた会話も減って、

ただ自然に、

そのままで話してくれる人が増えていた。

その時、ふと思った。

「俺……

ほんまに変わり始めてるんかもしれへん」

胸の奥が、

じわっと温かくなった。

けど、その温かさを感じたすぐあと——

冷たい影みたいな感情が、

静かに押し寄せてきた。

「今までの俺の言動を考えたら……

俺はこのまま、1人なんやろうな」

ふと、

そんな言葉が浮かんだ。

でもそれは、

悲しさというより、

どこか覚悟に近い感覚やった。

「来世では、

ええ人生を歩けるように……

死ぬまで勉強していこう」

そして、

「俺は1人でもええ。

死ぬ時に、笑顔で死ねたらそれでええ」

そう、

心のどこかで

決めてしまっていた。

自分の人生に、

誰かが深く関わってくれるなんて、

思わへんかった。

だからあの頃の僕は、

優しさを求めることも、

誰かを求めることも、

もう諦めていた。

その“諦め”を

静かに胸の奥に置いたまま、

僕は、静けさの中を歩いていた。

そのすぐ先に——

あの日の出会いが待っていることも、

知らずに。

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