あの日、僕の人生は静かに動き出してた。
前の職場を退社して、
「自分で稼ぐ力をつける」
「自分の成長に集中する」
そう決めて動き始めたけど、
準備もせんまま辞めてしまったから、思うようには進まんかった。
けど、不思議と諦められへんかった。
生活費の足しにと思って紹介された今の会社に入社したのは、
偶然でもなんでもなくて、
“人間関係を学ぶために導かれた道” やったんやと思う。
前の職場にも障がいをもった同じA型就労の利用者さんが来ていたから、
なんとなく縁みたいなものも感じてた。
面接を受けた別の会社では断られて、
紹介してもらったのが今の会社。
そこで——
くぅちゃんと出会った。
初めて見た時、「ひまわりみたいな人やな」と思った
初めてくぅちゃんを見た瞬間のこと、今でもはっきり覚えてる。
くぅちゃんの周りには、
理由もなく“笑顔”が集まっていた。
本人が作ってる笑顔やなくて、
その人がいる空間が自然と明るくなるような雰囲気。
見た瞬間、心の中でふっと思った。
「ひまわりみたいな人やな」
今思えば、
あれはもう“一目惚れ”やったんやと思う。
担当してる部署は違ったから、
事務所でもたまにしか顔を合わせへん。
それでも、
事務所に戻ってくぅちゃんが居てると、
胸の奥がふっと温かくなった。
「今日は会えるかな…」
そんなことを思うようになってた。
何気ない一日に、
そっと光が差すような感じがした。
一緒の現場に行くようになって気づいた“自然さ”
そのうち、一緒の現場に行くことも増えていった。
横に立ってても、
車の助手席に座ってても、
なんの違和感もない。
初めて会う人には少し緊張するタイプやのに、
くぅちゃんと一緒の時はそれが全くなかった。
後ろには利用者さんが乗ってるのに、
それすら気にならんくらい、
ただ“自然”やった。
頑張る必要もなくて、
気を使う必要もなくて、
その場におるだけで心が落ち着く。
初対面やのに懐かしくて、
初めて会ったのに安心する。
説明なんかできへんのに、
その瞬間だけ
“本来の自分” に戻れる。
あの時からや。
僕の人生の点と点が、静かにつながり始めたのは。


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